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IT製品の「導入効果」とはつまり何なのか、つきつめて考えてみる

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     IT製品の事例を書くときは、「導入効果」を詳しく書くことが重要です。

    それが簡易ツールなのか、仮想サーバなどインフラなのか、生産管理システムやERPなど大規模システムなのか、個別の製品ジャンルごとに導入効果は異なります。

    しかし、そこをさらにつきつめて考え、「どんなIT製品にも共通する導入事例」を抽象的・普遍的に把握したい。そうすれば、どんな製品の事例を作る場合でも、その根本原理に立ち返れば、一応の導入効果が記述できるので、便利です。



    ■ IT製品の導入効果は、究極のところ、次の3点に集約できる。

    これまで何百本ものIT導入事例を作ってきましたが、その経験からいって、「IT製品の導入効果」は、最終的には、次の3点に集約できます。

    1.効率化・コスト削減
    2.属人化の低減
    3.基盤の確立


    ■ 導入効果1.2.「効率化・コスト削減」、「属人化の低減」

    効率化とは、「今までもがんばればできていたが、IT製品を導入して、今はもっとラクに、よりよくできるようになった」ということです。コスト削減とは、「今までもできてはいたが、お金がかかっていた。しかしIT製品を導入したので、かかるお金が減った」ということです。抽象的には、効率化とは「単位投入労力あたりの成果量が増えること」であり、コスト削減とは、「単位成果あたりの投入資源量が減ること」です。

    次に属人化の低減とは、「以前はある人ならできていたが、別の人にはできなかった。しかし、ITツールを導入したので、誰でもできるようになった」ということです。


    ■ 導入効果3.「基盤の確立」

    「基盤」を導入効果として表す場合、「仮想サーバの導入により、今後の情報基盤が確立しました」、「ERPの導入により、弊社が今後、経営戦略を遂行していく上での情報基盤が整いました」、「生産管理システムを導入したことで、ものづくりを一層、深化させるための基盤が確立しました」のように使います。

    基盤とは、土台のことです。建築の場合ですと、まず基盤(基礎)を固め、その後に何らかの建築物も建てます。また、鉄道網なども、経済発展のための基盤(インフラ)といえるでしょう。明治・大正時代に遡りますと、以前は、街道しかなかったところに、輸送力の高い、鉄道網を作りました。これにより、大量・高速のモノ・人の行き来が可能になる。経済はより発展するでしょう、というわけです。

    つまり、基盤の確立とは、「将来、何らかの良い状態を実現させるための、前段階の基礎固め」です。

    ここで注意すべきは、「何らかの良い状態」、「本当の意味での果実」を実現するのは、「基盤」ではなく、その上に「乗っかる何か」だということです。


    ■ ITは、「できない」を「できる」に変えるものではない。

    先ほどの3つの導入効果を読んで、「なんだか今イチ、パッとしないなあ」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。

    「以前もがんばればできていたけど、IT導入で、ラクにできるようになった」とか、「以前はある人しかできなかったけど、今はIT導入で誰でもできるようになった」とか、結局、昔もできてたわけじゃん、「できる → できる」じゃん。そうじゃなくて、もっとこう、不可能が可能になるような、「できない」がIT導入で「できる」、そういう「不可能を可能にする」のような、もっと劇的な導入効果はないの!? と。

    この問いについて、結論から答えますと、村中は、ITというのはそもそもが不可能を可能にする類の道具ではない、と考えています。


    ■ 不可能を可能にする、の例

    何らかの商品が不可能を可能にした例としては、青色LEDがあります。従来、LEDは、赤と緑がありましたが、青が作れませんでした。しかし、徳島 日亜化学の中村さんが青色LEDを発明しました。これで赤、緑、青と色の三原色が揃ったので、従来は不可能だった、信号機のLED化が、可能になりました。

    今のは「発明」により不可能が可能になった例ですが、もう少し単純な話ですと、建設業における重機、運送業における大型トラックが例として出せます。ある中小建設会社では、これまで重機がなかったので、大規模な仕事が受注できなかった。しかし、借金して重機を導入したので、仕事が来るようになった、という例。あるいは中小の運送会社で、今までは大型トラックがなかったので、大きな仕事が取れなかったが、この度、設備投資して導入したので、大きな仕事も受けられるようになったとか。

    これらは、「自然科学系のイノベーションにより、従来の不可能が可能になった」、「設備の増強により、今まで取れなかった仕事が取れるようになった」ということです。

    一方のIT製品ですが、これほど劇的に「できないができるになる」効果はちょっと考えにくい。

    たとえば、「○○を導入したことで、今まで受注できなかった仕事が受注できるようになりました」、「○○を導入したことで、今まで作れなかったモノが作れるようになりました」という作文があったとして、○○の部分に、「仮想サーバ」、「ERP」、「SFA」、「CRM」、「生産管理システム」、「シングルサインオン」、「ストレージ容量削減化ツール」、「EDI」、「BI」、「ネットワーク管理ツール」、「ビデオ会議」、「eラーニング」などなど各種IT製品ジャンルを入れて見れば分かりますが、いずれも文章がしっくりこないですよね。

    一方、「青色LEDの発明により、今まで不可能だったLED信号灯が可能になりました」「重機の導入により、今まで受注できなかった大きい仕事が受注できるようになりました」ならしっくり来るのですが。


    ■ ITは基本的には社内業務をよりよくするツールなので、「不可能→可能」にはなじまない。

    青色LEDも最終商品であるLED信号灯の一部です。大型重機は、客先の工事現場で、大きな重いものを運ぶ・砕くための機械です。要するに、「会社の外」で価値を生み出すものです。

    一方のIT製品、すなわち「仮想サーバ」、「ERP」、「SFA」、「CRM」、「シングルサインオン」、「ストレージ容量削減化ツール」、「EDI」、「BI」、「ネットワーク管理ツール」、「ビデオ会議」、「eラーニング」などは、これらを並べてみれわかるとおり、すべて「社内業務に関連するもの」、つまり「会社の中」で価値を生み出すものです。

    社内業務に、「不可能」はありません。ERPがなくても、財務諸表は作れますし、SFAがなくても営業はできますし、CRMがなくてもマーケティングはできますし、ビデオ会議がなくても出張すれば遠くの人には会えます。青色LEDがない以上、LED信号灯は作れないっていうような不可能はないですよ。

    つまり、昔でも何とかできてた。それがIT製品の導入で、よりよく、よりラクにできるようになった、ということです。


    ■ 作文による検証

    ITが不可能を可能にするツールではないというのは、次のような作文実験でも明らかです。

    まず次の文章

    「青色LEDの発明で、LED信号灯が作れるようになった」
        → 「昔は青色LEDがなかったので、LED信号灯は作れなかった」

    「大型重機を導入したので、重機が必要な大きな仕事が受注できるようになった」
        → 「昔は大型重機がなかったので、大きな仕事が受注できなかった」

    これはOKですね。では次の文章

    「ERPの導入で、管理会計ができるようになった」
    「SFAの導入で、良い営業ができるようになった」
    「CRMの導入で、良いマーケティングができるようになった」
    「生産管理システムの導入で、納期通りの生産ができるようになった」

    これ、何だか、違和感ないですか?。私はあります。

    この違和感の源泉は、文章をひっくり返すと、明らかになります。

    「以前はERPがなかったので、管理会計ができなかった」
    「以前はSFAがなかったので、良い営業ができなかった」
    「以前はCRMがなかったので、良いマーケティングができなかった」
    「以前は生産管理システムがなかったので、納期通りの生産ができなかった」

    これはありえないと思いますし、また、導入事例の取材先企業として、こんなロジックは絶対に許せません。

    たとえば、「以前は生産管理システムがなかったので、納期通りの生産ができなかった」なんてことは、もしそれがホントだとしたら、そこって相当にダメな工場ですよね。そんな内容の事例が、世に公開されることを取材先が許すはずがありません。

    つまり、「ITは、何かをより良くするツールであっても、不可能を可能にするツールではない」ということに加え、「もし仮にITが何かの不可能を可能にしていたとしても、そんな話を事例として世の中に公開することは、取材先企業が許さない」というわけです。

    IT導入事例では、「昔は出来なかった→今は出来た」、「昔はダメだった→今はよくなった」というロジックは許されません。

    許されるのは「昔もがんばればできた → 今はより効率的にできる」か、「昔はまあまあだった → 今はもっとよくなった」というロジックだけです。


    ■ 「基盤の確立」は、とてもITぽい導入効果。

    ここで、第三の導入効果、「基盤の確立」を考えてみましょう。これは、ややボヤッとしていますが、大規模IT導入効果としてはけっこう王道だと思います。論理的にもつじつまがあいます。

    「鉄道網の敷設により、将来の経済発展の基盤を確立する」
    「高速道路の敷設により、物流・輸送の基盤を確立する」

    「仮想サーバの導入で、弊社の情報基盤が確立した」
    「ERPの導入により、全社的な管理会計の基盤が確立した」
    「生産管理システムの導入により、顧客第一の生産体制を拡充するための基盤が確立した」

    これらは、やや漠然としていますが、どれも文章のつじつまは合っています。いずれも根本ロジックは、「今でもそこそこOKなんだけど、将来のために、万全の準備をした(オレって先見の明!)」というものです。自己否定にはつながらないので、取材先にも受け入れられます。

    「基盤の確立」は「効率化・コスト削減」、「属人性の低減」とはまた別の導入効果です。あいまいな分だけ、耳あたりがよく、どんな製品にもくっつけられますが、しかし、あんまり濫用すると説得力が低下するので、注意が必要です。



    ■ ITが不可能を可能にできるのなら、そもそも導入事例は必要ない。

    青色LEDの発明でLED信号灯が実現した話、これに導入事例が必要でしょうか。

    いらないですね。こういう自然科学系のイノベーションに事例など不要です。

    一方、ITというのは、効果があいまいで、あんまりハッキリせず、劇的でない商品なので、だから導入事例のような説明資料が必要になるのです。

    ですから、IT導入事例に、不可能を可能にしたような劇的な効果を記述したいと願うのは、実は根本のところでつじつまがあっていないのではないかと、村中としてはそう考えます。


    事例動画のアクセスを伸ばす方法(法人向け商材の場合)

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       動画事例を作ったとしても、それが見込み客に見られなかったら意味がありません。

      さて、村中は現在、あるIT会社の依頼で継続して簡易事例動画を作っています。(商材はITサービス。出演企業は、地場の中小企業です)

      それら動画のアクセス数(youtubeでの再生回数)がどれぐらいかというと、
      ある動画は、公開1カ月で312回。別の動画は、同じく1カ月で245回でした。

      営業日を20日とすると、一日に12人〜15人の見込み客がこの動画を見ていることになります。

      この動画の制作費用は7万円でした。

      さて、この数字をどう見るか。

      いろいろ考え方はありますが、法人向けサービスとしては、まぁ、良い数字なのではないかと個人的には思います。


      ちなみに、クライアントの担当者に、「再生回数、数字、わりとよいですね。なぜ、そんなに数字が良いのですか?」と聞いてみたところ、

      返ってきた答えは、「営業マンが見込み客に見せています。問合せがあった顧客や、商談進行中の顧客に、営業マンがメールなどで動画URLを知らせています。集客・追客、クロージングの、『追客』のフェーズで積極活用しています」
      ということでした。

      村中は、これを聞いて、なるほどつじつまがあっていると思いました。

      法人向け商材の場合は、ソーシャルメディアを上手く活用して…とか、PR戦略を通じて…とか考えるよりは(いや、それも重要だとは思いますが)、とりあえずのはじめの一歩としては、見込み客にメールなり何なりで、さっさと告知した方が話は早いし、営業効果も高いというわけです。

      たとえばの話、「事例動画のアクセス数を伸ばすにはどうすればいいだろうか」と2時間、会議を開くぐらいなら、その2時間を使って、手持ちの顧客リストに、動画事例の案内を送った方がよいというわけです。

      これは比較的に単価の高い法人向け商材ならではの大技ともいえます。

      もし、売っている物が1個150円のアイスクリームとか、1個1000円の雑貨とかであれば、「営業マンが自ら告知する」という形式では、とてもじゃないがペイしません。

      しかし、法人向けの高額商材であれば、営業マンが手ずから送ったメールの中で、1件でも2件でも受注できれば、それでマーケティング費用は回収できます(それ以後の反応は、すべて利益になります)。


      書店に並んでいるマーケティング書籍は、基本的に、ネット通販や消費財など、BtoC(個人向け商品)を想定しています。

      そういう本を読んでいると、つい、ソーシャルメディアやら何やらの、カッコよさげな飛び道具を使いたくなる。

      しかし、法人向け商材の販売においては、実は、商品を告知し販売するための、最強の媒体は、「営業マン」です。

      ちなみに、営業マンがせっせと事例URLをメール告知しているこの会社は、外資系IT会社。売ってるものはインターネットサービスですが、集客・営業は「テレアポが基本」だそうです。






      事例動画の長さは何分が適正か?

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         文字で書く顧客事例の場合は、読み終えたときに十分な納得感があるよう、全体的に一つのまとまりをもっている必要があります。

        文章の前半で問題提起をした場合には、後半で、必ずその問題に対する回答を記す必要があります。思わせぶりに終わってはいけない。提示した伏線や演出は、後半で必ず回収する必要があります。

        しかし、動画の事例の場合は、そうではありません。

        そもそも動画は、論理よりは感覚に訴える度合いが強い媒体ですから、論理的にまとまった何かを表現するのは無理ですし、またそれをやるべきでもありません。

        論理的な詳しい解説は、文字による通常の顧客事例の方が向いています。適材適所。

        このように考えると、動画の事例と、文字の事例の役割分担が明確になってきます。

        動画では、単に問題提起をして、興味を惹けば良い。その問題提起に対しては文字の事例の方で回答すればよい。

        そう考えるならば、動画事例のしめくくりは、「○○○が知りたい方は、顧客事例本文をお読みください」という形式で良いことになります。

        これは映画の予告編と映画本編の関係ともいえます。もっと下世話には、「答えはCMの後!」です。

        予告編の役割は、本編への興味を惹き、本編を見させることです。同様に、事例動画の役割は、文字による通常の顧客事例を読ませることです。

        この場合、集客経路は:

        動画顧客事例 → 顧客事例本編 → 問合せ

        という順番になります。これは特にBto B(法人向けビジネス)の場合、つじつまのあう経路です。

        さて、こちら三菱重工の事例ですが、村中としては、「予告編として、わりと上手く行った」と思っています。

        0:42移行で語られている問題提起(謎かけ)は、一般の人にはどうでもいいことでしょうが、しかし、「雷情報ソリューションにお金を出そうか出すまいか真剣に検討している見込み客」にとっては、その理由を知らずにはいられない問いかけになっていると思います。


        時間が短いのも良い。削りに削って、最終的には1分4秒まで短縮できました。








        時折り、事例動画で5分〜10分の長編モノを見かけますが、会社員がただ喋っているだけの絵だけで、5分以上持たせるのは、無理があるのではないかと思います。見のがつらい。

        「中身が充実している」という前提を満たすのであれば、事例動画は短ければ短いほどよい。

        村中は、動画を作る際は、時間については「とりあえず1分30秒を目指す。可能であれば1分まで縮める。2分を超えたら危険信号で、3分は相当ヤバイ」という指標で作成しています。


        大企業(三菱重工)での事例動画

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           今回は、大企業の事例動画です。

          取材先は三菱重工。

          クライアントはフランクリンジャパン。

          題材は、雷情報ソリューション。

          想定視聴者は、工場関係者です。

          今回は、運良く、雷という「絵」のあるソリューションだったので、動画には向いていました。

          事例動画には、声だけの出演を含め、3人の方が登場していますが、それぞれに個性豊かでキャラクターが立っていました。





          動画制作の際は、登場人物となる取材先の、キャラクターを良く見極めて、そのキャラクターに合った台詞を割り当て、全体を構成することが重要になります。

          簡易とはいえ、動画ですので、「全体の統一感」が必要になりますが、その統一感の基準、つまり、「○○に合わせて全体の雰囲気を統一する」というときの○○には、「取材先のキャラクター」という言葉を入れるのが適切だと考えています。




          読みやすいWebコンテンツを作るには「絵巻物」が参考になる

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             ■ 絵巻物は「スクロール」して鑑賞する

            日本美術に絵巻物というジャンルがあります。

            鳥獣戯画ですとか、ナントカカントカ合戦絵巻ですとか、美術館に行くと、巻物を横に数メートルも広げきった形で展示してあるので、見る人は、横に歩きながら見ることになります。



            しかし、本来の絵巻物はそうやって広げきって見る物ではありません。

            この写真のように、芯と芯の間で、30センチ〜50センチほど絵を露出させます。そして左手で巻き取りながら、右手で送り出すような形で、次々に繰り出される絵を楽しんだわけです。


            (※ 画像ソース

            昔の人は、絵巻物を映画やアニメのように楽しんだことでしょう。次にどんな絵が出てくるのかわくわくしながら、右手と左手で巻物をくるくるしていたと思います。

            ところで、この巻物をくるくるする動きのことを英語で「スクロール」と云います。パピルスや羊皮紙の巻物から来た名前です。

            そして、パソコンやスマートフォンのブラウザの中で文章を上から下に送る動作、これも「スクロール」と云います。ブラウザでスクロールすれば、既に読んだ文章は消え、その分だけ、下から新しい文章が現れる。そう、インターネットの情報閲覧の形式は、巻物のそれと同じなのです。


            ■ 読みやすいWebコンテンツ作りでは、本よりも絵巻物の方が参考になる

            というわけなので、ネット上での文章や情報の読みやすさは、巻物での読みやすさと同じに考えれば良いです。本のレイアウトよりも巻物のレイアウトを参考にする方が理にかなっています。

            たとえば、印刷物では段落が2段組、3段組になっている方が読みやすいですが、Webでそれをやると読みにくい。これはスクロールが「上から下への一方向」であるのに対し、2段組、3段組は「目線が上にいったり下にいったり」なのでスクロールとは相性が悪いからです。


            ■ 絵巻物での「読ませる力」

            さて、絵巻物での「読ませる力」とは何でしょうか。それは「次に巻き取ったら、今度はどんな絵が出るんだろう」とわくわくさせる力です。

            これはWebでの文章作りの参考になります。具体的には、文章の要所要所で謎かけを入れて、「スクロールして次の画面(文章)を見て、答を知りたい」と思わせればよいのです。


            ■ 絵巻物での「わかりやすさ」

            また、絵巻物での「わかりやすさ」とは何かというと、それは「今、見えている絵だけで、情報が完結していること」です。巻物の場合、以前に戻って情報を調べるのは困難なので、その場、その場で、情報が完結している必要があります。

            これは文章作りの場合は、「代名詞をなるべく使わない」という技術に変換できます。代名詞とは、「これ・それ・あれ」などですが、これが文章の中で多用されると、「”これ”って何を指しているの?」という疑問を誘発します。代名詞が指す物は、その代名詞より前に書いてありますが、これをいちいち探さなければいけないようでは、読むのがつらくなります(これを「読解コストが上がる」といいます)。


            ■ 長いから読みにくいというわけではない

            本の場合、話の長さはページ数で測りますが、絵巻物の話の長さはどう表現するんでしょうか。何尺とかの何ひろとか何メートルとかの長さの単位でしょうか。とりあえずメートルで表現することにします。

            さて長さ3メートルの絵巻物と長さ5メートルの絵巻物はどちらが読みやすいでしょうか。答は「読みやすさはどちらも同じ」となります。なぜかというと、全体の長さが何メートルであろうと、読むときには、幅50センチ程度の一画面だけが目に入ることになるからです。

            ということは、面白くない3メートルと、次はどうなるのかとわくわくする5メートルとでは後者の方が読みやすいといえます。

            以上をWebの文章作りに変換して言えば、重要なのは、「20行程度(絵巻物の一画面に相当)で話が完結していること」、「次にスクロールさせる動機付けがあること」であり、「絶対的な長さ」は二の次になります。

            以上、Webコンテンツの読みやすさには、絵巻物が参考になるというお話しでした。


            「もりもり」した事例

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              インパクトとフックのちがい

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                ■ インパクト vs フック 

                販促物を評価する際に、「インパクト」 という言葉がよく使われます。


                「お、インパクト強いね、いいね」、「これじゃインパクトないなあ」


                しかし、村中は、大事なのはインパクトではなくフックだと考えます。


                インパクトというのは「派手」「衝撃」「びっくりさせる」ことですが、フックの場合は、読み手の感情やニーズに引っかけて、言葉は悪いですが、「釣る」わけです。



                ■ インパクトは「目立つ」ことだが、フックは、目立ってはいけない


                フックは、インパクトと違い、目立ってはいけません。あまり目立つと、読者(見込み客)から「釣ろうとしてるだろ」と見破られるからです。


                さて、1年ほど前に、あるSI企業の依頼で、導入事例を作りました。


                キャッチコピーは

                「○○市 中小企業支援センター 総合福祉課では、基幹業務システム(Salesforceベース)の構築を、○○システムに依頼しました」


                というものです。なんかフツーの、何の変哲もないコピーです。


                内容も、○○システムが構築した内容を、地味に淡々と説明するだけのもので、特段のインパクトはありません。

                おそらく、その事例を見ても、ほとんどの人は「フツーだね」としか思わないでしょう。あるいは、ちょっとインパクト弱くて、
                見込み客にアピールしないんじゃない?と思うかも知れません。


                しかし、この事例の作成にあたっては、クライアントと綿密に打ち合わせを行い、フックの方針を決め、それを実装しました。この事例は、キャッチコピーにも本文にも様々なフックがあります。



                ■ インパクトは全員向けだが、フックには必ず「対象」がある。


                事例というのは、普通は「新規の見込み客にアピールするため」に作るものです。


                しかし、その事例は、クライアントと協議の上、「新規顧客は対象にしない」ことにしました。


                こういうと、「ははーん、既存顧客に見せようとしているね」と思ったかも知れません。


                なるほど、鋭い。はい、当たっています。確かに既存顧客は重要な読者対象(見込み客)です。


                しかし、その事例では、見込み顧客ではなく、別の人を読者対象にすることにしました。導入事例で、見込み客じゃなくて、いったい誰を読者対象にするんだということですが、「商流の中で登場する重要職種」とだけ云っておきます。


                この事例は、その人にアピールしようと、あちこちにフックを盛り込みました。その職種だったら、ここに反応してくれるはずだ、だから、こんな言葉を盛り込むべきだと、クライアントと協議の上、内容を綿密に設計し、繊細に言語を実装しました。


                一般の人に「すごい!」と思われる必要はない。ただただフック対象の職種の人が反応してくれればよいわけです。

                「○○市 中小企業支援センター 総合福祉課では、基幹業務システム(Salesforceベース)の構築を、○○システムに依頼しました」というコピーも、フツーに見える化とは思いますが、けっこう綿密にフックを盛り込んでいます。


                「インパクト」は制作側の気分だけでも実装できます。「誰にアピールするのか」といった面倒なことは考えず、何か、ドーンと派手なことをやればいいわけです。


                一方、「フック」は、対象読者の心理を綿密に想定しないと仕掛けられません。


                別の言い方をすれば、フックは、こちらがフックをかけたいと考えた読者対象にしか有効でありません。これは全方位向けのインパクトとの大きな違いです。


                現在、その企業は、当初の予定通り、本当のアピール対象である「商流の中の重要職種」にこの顧客事例を見せて、成果を上げています。


                効果の高い導入事例を作るには、インパクトよりもフックの方が重要です。その方が、「売れる事例」になります。



                簡易事例動画 << データ復旧サービス >>

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                   今回の簡易事例動画は、ロジテックのデータ復旧サービスです。


                  取材先がたいへん話が上手で滑舌の良い方で、まるでシナリオが用意されているかのような内容になっていますが、ぜんぶリアリズム、ガチです。


                  奥様が同席なさっていたのも良かった。やはり、女性がいると、話と映像にメリハリがつきます。


                  (音声ONでご覧ください)



                  ※ この事例のテキスト版はこちら

                  ※ ロジテック データ復旧サービスのホームページはこちら

                  ※ 動画事例サービスの料金、サンプルはこちら



                  「IT関連」、「BtoB(法人ビジネス)」、「BtoC(個人ビジネス)」のそれぞれに応じて入り口ページを作りました。

                  0
                     
                    「IT関連」、「BtoB(法人ビジネス)」、「BtoC(個人ビジネス)」のそれぞれに応じて、それぞれの入り口ページを作ってみました。

                    各ページには、それぞれの商材向けの事例サンプルも多数並べています。

                    ご覧くださいませ。


                    BtoB(法人向けビジネス)のお客様  http://www.customerwise.jp/default-btob.asp

                    BtoC(個人向けビジネス)のお客様 http://www.customerwise.jp/default-btoc.asp

                    顧客事例を使ったダイレクトメール営業(全3回)

                    0


                      ■ 飛び込み電話の新規開拓はもうヤメだ!

                      弊社のクライアントで、山形県のホームページ制作&コンサルティングの会社があります。特に強いのは旅館業の集客です。寂れた旅館でも、コンサルタントSさんの手にかかると集客がたちまち伸びます。

                      ある温泉旅館では、NHK大河ドラマ「天地人」で山形県が舞台になった年よりも集客が伸びたそうです。

                      そんなSさんが次に開拓しようと狙っているのが、宮城県の温泉旅館です。

                      実は山形県と宮城県は経済圏として同じ地域に属します。山形市から仙台市までは電車でもバスでも1時間。会社員の中には山形市から仙台市に通勤している人もいるほどです。

                      山形県の旅館で好評を博したSさんが、交通も便利で経済規模はより大きい宮城の市場を開拓しようと狙うことは、自然なことです。

                      Sさんの従来の集客方法は、電話による飛び込み営業でした。実はSさんは、徳島出身で大学は新潟県であり、山形県内では何の地縁もありません。つまり山形の皆さんにとってはSさんは、いわゆる「よその人」です。地縁が重視される地方、特に東北で、Sさんは新規開拓に苦労したそうです。

                      しかし苦労の甲斐あって、山形県内では実績ができました。その実績を顧客事例7本にコンテンツ化しました(弊社カスタマワイズにて制作しました)。

                      そして、宮城県の市場を開拓するにあたり、Sさんは電話飛び込み営業をやめることにしました。

                      理由は、お察しのとおり、電話営業は精神的にしんどいからです。

                      ■ 挨拶状なし。横柄なDMを3回連続、送付する。

                      Sさんが電話営業のかわりに取った手法は「顧客事例を印刷してダイレクトメール送付する(全3回)」というものです。

                      具体的には、次のとおりです。

                      1回目: 「山形県内で一目置かれている古民家風旅館での顧客事例」を送付。
                      2回目: 「昭和風の温泉旅館の集客再生事例」を送付。
                      3回目: 「特殊な立地に巨大な設備投資をしたため集客に苦戦しているホテルの集客テコ入れ事例」を送付。

                      ダイレクト-メール(DM)のその他の同梱物は、「無料相談会の案内チラシ」と「DM不要の連絡」でした。全3回のDMを1カ月間隔で送付します。

                      村中が驚いたのは、「挨拶状」がなかったこと。いわゆる「突然のお手紙失礼します」とか云って始まる一枚物ですね。それがない。

                      「無料相談会やるぞ、興味あったら来なさい」、というノリのチラシ1枚。
                      これがオレの実績だ!と知らせる、顧客事例 数ページ。
                      決め手は、「もしダイレクトメールが不要ならアンケートに答えて返信しなさい。そうしないと、こっちとしても郵送を止められないから」というノリの「DM不要の連絡」という用紙でした。

                      とにかく強気。横柄なDMですが、これをSさんに聞いたところ「スクリーニング目的でわざとやっている。上から目線のお客は欲しくない。長文の顧客事例をしっかり読み込んで、それに価値を感じたお客だけに反応して欲しい」とのことでした。なるほど。


                      ■ 理にかなっているので反応が取れる

                      こんな横柄なDMですが、Sさんによれば「着実に反応が取れる。もう電話アポはしなくていいからラクになった」とのことです。

                      まあ、横柄な点はさておいても、
                      このDM送付は、理に適っているように思います。
                      DMというのは、一回打っただけではダメで、同じリストに2度3度打つことにより、認知が深まるなり、タイミングが合うなりして反応が取れるといいます。

                      しかし、全く同じ内容のダイレクトメールを何度も送付したとしても、受け取る相手にしてみれば、うざったくなりがちです。

                      しかし、毎回、違う顧客事例を送る形にすれば、最初は無関心だった相手も、1カ月ごとに違うタイプのすごい事例が2度、3度と送られてくれば、次第に「こいつは只者ではないかもしれない」と思ってくれることが期待できます。

                      また、この手法は「ホームページ上にすでにある顧客事例をそのまま印刷して同梱するだけ」なので、ダイレクトメール(セールスレター)の文面を、うんうん苦しんで考える必要がありません。つまり、ラクです。

                      Sさんが採用している、この「顧客事例ダイレクト-メール(全3回)」は、他の業種でも使える手法ではないでしょうか。

                      これをお読みの皆様は一度トライしても良いかもしれません。


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