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IT系の事例に必須の視点 ー 「相対評価」

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    IT系の導入事例では、「当社の製品がお客様の問題を解決しました」という趣旨で記述されるのが一般的ですが、多くの事例ではそのとき「相対評価」の観点が不足しているように思います。

     
    「相対評価」の視点とは、「自社製品と他社製品の差は絶対的なものではなく相対的なものだ」という観点のことです。

    くわしくいえば、「お客様の問題を解決できるのは自社製品だけではない、他社の製品だって立派な良いものであり、それを使ってお客様の問題を解決できることは不可能ではない。ただし、我が社の製品には、○○、●●、△△という特徴があり、今回のこのお客様の■■、□□、◇◇という問題を解決するにあたっては、その特徴は大いに貢献した。今回のお客様の問題解決においては、我が社の製品は他社製品よりも相対的に優れていた」という視点のことです。

     
    しかし、多くの事例では、その製品ジャンルでは、まるでこの世の中に自社製品一つしか存在しないかのごとくに、顧客はただ信者のように、その製品のすばらしさを賛美しています。たとえ、あからさまな賛美調ではないとしても、相対評価の視点を欠いているならば結局は盲信です。

     
    法人顧客が、何らかの製品を購入するとき、比較検討せずに購入することはありません。比較検討とは「複数の製品を相対評価すること」です。ということは導入事例がその検討プロセスに貢献しようとするならば、当然、想定評価の視点が必要です。

     
    しかし、この「相対評価」を通常の広告コンテンツで実現するのは難しいことです。広告宣伝とは究極のところ、自分の製品を自分でスゴイと言う「自画自賛」だからです。そのメッセージはどんな高尚な広告であろうとも最後は「ウチの会社は良い会社、ウチの商品。良い商品。お買い上げは、ぜひ我が社から!」という自己アピールになります。

     
    一方、導入事例のメッセージは本来的に「ウチの課題はこんな課題。はやく解決しないといけない。世の中商品いろいろ調べて、ウチはここから買いました。なぜならば…」というもので、この「なぜならば…」の回答が導入事例のキモです。


    そこには「課題解決のために数社の製品を論理的に比較した際の、その比較基準」が語られるべきです。ここで、「この製品は素晴らしかったから」「決め手はサポートの良さ」などと語ったのでは相対評価になりません。どの製品もそれなりに素晴らしく、どの会社もそれなりにサポートは良いわけですから。

     
    その製品の特徴が、課題解決になぜ有効だったのか、どの製品もそれなりに優秀なはずなのに、なぜ他の製品ではなくその製品を使う必要があったのか、その理由を、事実に即して論理的に記述する「相対評価」の姿勢こそが、他の広告コンテンツと、顧客事例の根本的な違いです。良い事例とは、相対評価が詳述された事例のことです。



    文章を短くするのは本当に良いことか?

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      「あんまり長い文章は、お客さんが読んでくれない。文章は短い方がよい」とよく言われますが、本当にそうでしょうか。

       結論から言うと、わたしは「長い文章だと読まない」というのは、間違っているまではいいませんが、少々、考え方が粗雑だと思います。

      ちなみに、長い文章を肯定する考え方として「興味があるお客は長くても最後まで読む」というものがありますが、これもやっぱり考えが粗いと思います。
      では、どう考えれば精密なのか、実際に長い文章を短く切り詰めていきながら、検証してみましょう。


      次の文章は、 野村克也著「巨人軍論」からの抜粋です。

      (a)--------------------------------------------------------------

      鶴岡一人監督時代の南海の野球は、「精神野球」以外の何物でもなかった。なにかといえば「気合いだ!」「たるんどる!」と檄が飛んだ。

      たとえばある打者が左中間を破るような、うまくすれば三塁を狙えそうな打球を放ったとする。打ったバッターが二塁を回って三塁を陥れようとすると、ベンチで鶴岡さんは「バカたれ! バカたれ!」と怒る。だが、首尾よくセーフになると「よーし。よくやった」。ある意味、行き当たりばったり。そんな野球をやっていたのである。

      選手時代から私は、そういう野球に大きな疑問と不満を感じていた。「野球というのはそんなものではないだろう」と……。
      ---------------------------------------------------------------


        この文章を、「論旨は保ったまま短くする」ということをすると、次のようになります。


      ※ (b)
      ---------------------------------------------------------------
      鶴岡一人監督時代の南海の野球は、「精神野球」以外の何物でもなかった。なにかといえば「気合いだ!」「たるんどる!」と檄が飛んだ。

      選手時代から私は、そういう野球に大きな疑問と不満を感じていた。「野球というのはそんなものではないだろう」と……。
      ---------------------------------------------------------------


        何でしたら、もっともっと短くすることも可能です。

      (c)
      ---------------------------------------------------------------
      鶴岡一人監督時代の南海の野球は、「精神野球」以外の何物でもなかった。
      選手時代から私は、そういう野球に大きな疑問と不満を感じていた。
      ---------------------------------------------------------------

        ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 

      (d)
      ---------------------------------------------------------------
      鶴岡監督の野球は「精神野球」だった。私はそんな野球に疑問を感じていた。---------------------------------------------------------------

       ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 

      (e)
      ---------------------------------------------------------------
      鶴岡監督は「精神野球」だった。私はそれに疑問を感じていた。
      ---------------------------------------------------------------

                     ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 

      (f)
      ---------------------------------------------------------------
      私は鶴岡監督の「精神野球」に疑問を感じていた。
      ---------------------------------------------------------------


      限界まで短くすると、次のようになります。


      ※ (g)
      ---------------------------------------------------------------
      私は「精神野球」に反対だ。
      ---------------------------------------------------------------


       さて、以上A〜Gのうち、いちばん短いのはGですが、ではいちばん読みやすく面白く、分かりやすいのはどれでしょうか。私はやっぱり元の原文、いちばん長いAだと思います。というか、正直、最初の長いもの以外はぜんぶ面白くありません。
       
      なぜ、最初の長い文章だけが面白いのか、それはエピソードが視覚的に書かれているからです。

      「精神野球に反対だ」と抽象論だけ言われても面白くない。やっぱりこう、「打ったバッターが二塁を回って三塁を陥れようとすると、ベンチで鶴岡さんは「バカたれ! バカたれ!」と怒る。だが、首尾よくセーフになると「よーし。よくやった」。ある意味、行き当たりばったり。そんな野球をやっていたのである」とエピソードを示されると、うわー、精神野球、こりゃダメだわ…と納得がいくわけです。

      A〜Gの添削のうち、いちばん劇的に文字量が減っているのは最初の添削(A→B)です。何をやったかというと、論旨だけ残してエピソードをばっさり削ったのです。エピソードというのは「具体的な誰かが具体的な場所で具体的な何かをすること」なので、これを書くと、どうしても長くなります。

      エピソードとは文章量がかさばるものです。でも、だからといってガンガン削って本当に良いのか。

      文章作成の場合、ひとつひとつの文章は短く無駄なく読みやすくある必要があります。しかし、それら文章を集めた全体としては、長いから読みにくいとは限らず、むしろエピソードを盛り込んで長くした方が読みやすく分かりやすく理解しやすくなることがあります。

      全体が短い文、すなわち抽象的に要約した文とは、栄養カプセルであり、エピソードが豊富で全体が長い文とは、よく作った料理のようなものです。栄養価は両方同じでも、美味しいの調理した料理の方です。


      自分の商品キャッチコピーが世間に通用するかどうか、自己チェックする方法

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         法人向け商品のホームページで「他にはない画期的な製品」「ただの○○ではありません」といったキャッチコピーを見かけることがありますが、これは言っている当人が気持ちよいだけで実社会には通用しない言葉遣いであるというべきでしょう。

         

        たとえばですが、もしあなたが今の会社を辞めて転職すると決めて、面接官に対し「私は他にない画期的な管理職です」「私はただの技術者ではありません」とアピールしたとして、はたして相手が乗り気になってくれるかと考えれば良いと思います。

         

         またもし逆にあなたが新卒学生の面接官になったとして、若者が「わたしはただの学生ではありません」と言ってきたとしたら、あなたは「何? ただの学生ではないだと!? それはスゴイ」と関心を持つのかと。

         

         いや実際は、むしろ直感的に「こいつ、ダメ」と判定するのでは。そしてその若者には「なるほど、あなたはただの学生ではないわけですね。では、どんな学生なのですか。簡潔に説明してください」と冷たく質問するのでは。

         

        その回答をするとき、あなたは内心で「どうせ、まともな答えは返ってこないよな。もしこいつがスゴイ学生だったら、『ただの学生じゃない』なんて奇を衒ったアピールはしないで、最初から、自分がどういう学生なのか、的確に説明してくるはずだしな」と思うのではと。

         

         「ただの○○ではありません」というコピーを推す人は「そう言えば、広告を見た人が『じゃあ、いったい何?』と興味を持ってくれるはず」と考えているのでしょうが、実際には受け手から「この商品、ダメ」と直感的に思われてしまいます。「ただの○○ではない」という言葉は言葉の威勢とはうらはらに、かえって自信のなさを感じさせてしまうのです。

         

         商品のキャッチコピーや宣伝文を考えるとき、「これは就職面接の場で通用する言葉づかいなのかどうか」という視点でチェックするのはきわめて有効です。


         就職活動や転職活動は、会社に自分を売り込む行為であり、考えてみればこれは「法人向け営業」の一種。しかも、相手から厳しく選別されるという、ものすごく厳しい法人営業だからです。

         

         見込み客の目線は、実は転職活動のときの面接官の目線と同じぐらい冷たく、厳しいものです。商品キャッチコピーはその冷視線に耐えうるものでなければいけないのです。




        商品が売れない理由

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           法人向け商品が売れないとしたら、その原因は何なのか。いろいろ考察した結果、どんな商品であっても、その理由は次の3点に集約されるという結論に達しました。


          売れない理由

          1.「ナゾの商品だから」

          2.「流行ってないから」

          3.「存在を知られていないから」


          今後、ブログの中でそれぞれの理由について詳しく解説していきたいと思います。


          2014年の思い出深い仕事 〜 下請けによる元請けの社員教育のための小冊子

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            今年は、事例制作の他に、クライアントの依頼を受けて小冊子を二つ作りました。うち一つはエンジニアリング関係のクライアントA社から受注したもので、全150ページで背表紙も厚さ1.5センチ近くあるので、小冊子よりは、むしろ「本」といえるボリュームです。

            その冊子は、前半2/3の100ページほどがA社のクライアント(元請け)の新人向けの「配属一年目の教科書」という内容です。その内容にすれば、A社の売上げは恒久的にアップすると考えて、村中が提案しました。

            守秘義務があるのでA社の業種は書けませんが、では、仮にA社をバイクエンジンの重要部品を作っている会社だとでもしておきましょう。ということはA社の顧客はバイク会社となり、今回の小冊子の対象読者は、バイク会社のエンジン部門の社員、特に新人となります。

            小冊子には、「バイク部品を発注するとき気を付けること」、「納期と品質を両立させるための仕事のコツ」「起こりがちなトラブルと、その対処方法」、「良い部品会社と悪い部品会社の見分け方」、「優秀な技術者とダメ技術者の見分け方」などに相当する内容が書かれています。

            この小冊子によりA社は、「顧客部門の新人教育を手伝う」「部品会社の選定の基準(モノサシ)の啓蒙」による「顧客のファン化」を狙っています。

            とはいえ顧客部門の「入社一年目の教科書」を下請けが書くなどとは、なかなか大それた行為。もし内容がつまらなかったら、顧客から失笑されます。気合いを入れて、充実の内容にしなければいけません。

            そして、この小冊子、表面上は、顧客のための啓蒙冊子の形を取っていますが、実は、本当の狙いは、自社の社員教育です。考えてもみてください。「良い部品会社と悪い部品会社の見分け方」、「優秀な技術者とダメ技術者の見分け方」などの内容を書いて、顧客に配布する以上、それを読んだ社員達は、自らを「良い部品会社」、「優秀な技術者」に高めざるを得ないではありませんか。社員教育の冊子を、社員向けに書いて社員だけに配布したのでは意味がありません。その冊子を顧客に配るから、内部の社員に健全なプレッシャーがかかるのです。

            この150ページの冊子は村中にとって難しい仕事でしたが、まずはやり遂げました。今年2014年の思い出深い仕事です。


            事例取材冒頭のアイスブレーク 〜 公共性の導入が重要

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              営業マンが初対面の取引先に訪問するときは、まずアイスブレークを行うと言います。アイスブレーク、氷を砕く、まず場の雰囲気を暖めて、互いの緊張感を解くわけです。一般的には天気の話や業界のちょっとしたニュースなどを話すようです(寒くなりましたね〜、とか、最近の○○、驚きましたね、とか)。

               
              さて事例制作の取材は、初対面の人に会う仕事です。毎回、いろいろな人に会います。航空会社の役員、墓石店の若旦那、プロ格闘家、ロープウエー管理担当者、弁護士、アパート経営オーナー、子どもをテニススクールに通わせているお母さんなどなど。

               
              事例制作者としての村中は、これら様々な職業、属性の人に毎回心を開いてもらわなければいけないわけですが、ではそのために取材冒頭でどんなアイスブレークをしているかというと、実は何もしていません。きちんとご挨拶したら、さっさと取材に移ってしまいます(挨拶と趣旨説明はすごく重視しています。長年かけてスクリプトを完成させました)

               
              インタビューの構成として、相手の緊張を解くための会話は、取材前の雑談ではなく、取材の最初の質問を通じて行います。その質問とは、「相手の事を聞く」というものです。

              企業相手の取材の場合は、「まず御社のことをお聞きします。事例の冒頭に御社の紹介を5、6行書きますので」と切り出して、「あ、でも、御社情報は事前にホームページで調べましたので…」と言って、「名称、●●株式会社様、設立は**年、年商は**年、従業員数は**人で…」というように質問と言うよりは、復唱・確認をします。相手の情報は、事前にホームページで調べたのをメモを見ながら読み上げているだけなので、別に別に苦労はありません。

              この復唱の意義は取材先に「ほほう、よく調べてきたじゃないか、えらい、えらい(こっちは答える手間が省けてラクだ)」と思ってもらうことです。予習は常に善。相手のことを調べておけば、必ず心証がよくなります。スベる可能性もある雑談や冗談よりも、確度の高い方法だといえます。

              次に個人相手の取材の場合ですが、これは事前にホームページで調べるというわけにはいかないのでその場で質問をします。お名前、年齢、出身地などを聞いていくわけですが、この質問の意義は、相手に個人情報を開示してもらうことで距離を詰めるということです。あえて、踏み込むわけです。

              もちろん女性に年齢を聞くときには、誠に恐縮ですが…というオーラを出しながら聞く必要があります。質問してるんだから答が返ってきて当然、のような態度は決して取らないこと。口のきき方に注意が必要です。

              趣味を聞くこともあります。以前、年配のご婦人に取材したときに「ご趣味は?」と聞いたところ、「リズムダンスとカラオケ」というナイスな答が返ってきたので、続けて「持ち歌は?」とお聞きしたところ、「真木柚布子の雨の思案橋」というさらに素晴らしい答が得られました。こういう細かい情報が人物像を立体的にして、事例のリアリズムを高めるのです。この時、カラオケの持ち歌まできちんと確認したのは、我ながらファインプレーであったと振り返って思います。

               
              なお、個人にいろいろ聞くときには「読者に理解してもらえるように書かないといけないので、ちょっと詳しくお聞きしますと…」というように、読者を大義名分に据えるのがコツです。「読者にとっての理解のしやすさ」をその場の価値の頂点に据えて、それにより取材の中にある種の「公共性」を持ち込むわけです。

              この「公共性の導入」は、個人や女性に取材するときには特に重要で、これをやらないと、話全体が、まとまりのないおしゃべり、無駄話、つまり他人(=読者=見込み客)が読むに値しない聞かせるに値しない与太話に終わる可能性があるからです。

               
              企業でも個人でも、まず相手のことを聞く。流れの中で相手に自己を開示させる。それにより相手との距離を詰めると同時に、取材にふさわしい公共的な雰囲気を作り出すこと、それが村中が事例取材の冒頭で気をつけていることです。

              ABテスト? 顧客事例とお客様の声はどちらがよく読まれるか?

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                弊社クライアントのスポーツクラブ大手「ルネサンス」が、顧客事例とお客様の声を二つ並べたWebサイトをつくりました。次のようなものです。


                 右の黄色い丸、「ちょっといいストーリー」をクリックすると、「お客様のナマの声」が読めます。左の赤い丸「みなさんにインタビュー」をクリックすると、カスタマワイズが取材して作った「顧客事例(事例広告)」が出てきます。

                「ちょっといいストーリー」は、お客様から公募した顧客の声が、地域や年代、スポーツクブに通う目的など、顧客の属性別に検索可能になっています。

                一方、「みなさんにインタビュー」の方は、カスタマワイズが取材して作った「顧客事例(事例広告)」なので、どちらがより【リアルな生の声】かというと、黄色い丸の「ちょっといいストーリー」の方です。

                画面上ではどちらのコンテンツも平等に並列されており、いわゆるABテストのような形になっています。果たしてどちらにアクセスが集まったのでしょうか。


                結果から言うと、左の赤い丸、「取材して作った顧客事例」の方が、アクセス数が大幅に多かったそうです。私はこれを聞いて感慨深い物がありました。というのもアクセス数という観点で言えば、顧客インタビューは、一つのコンテンツがどんなに熱心に読まれたとしてもアクセス数は「1」ですが、一方のお客様の声の方は検索可能なので、アクセス数が稼ぎやすいからです。この不利な条件でもアクセス数で勝てたということは、やはり見込み客は、短文のお客様の声よりも、本格的な内容の顧客インタビューの方に関心があるのだなと。

                「お客様の声」の方は、実際にお客様に所定の用紙に記入してもらった内容を、ほぼそのまま記載しており、まさに「ナマの声」です。一方、顧客インタビューの方は、カスタマワイズ側で、読みやすいよう、読みたくなるよう、加工しています。

                比喩で言えば、とれたてそのままのナマの声よりも、プロが調理、加工したインタビューの方が、見込み客の関心を惹くといえるかもしれません。

                今回の顧客インタビューはウエブデザインもカスタマワイズが行いましたが、実はデザインを担当していた女性が、インタビューの内容を読んでいるうちに、自分もスポーツクラブに通いたくなり、近所のルネサンスに入会してしまいました。

                その女性いわく、「顧客インタビューの場合、ただ痩せたとか、通って良かったとかの感想だけでなく、その人のバックグラウンドとか、ダイエットを目指した経緯とかが書いてあって、それが自分に近しい話だとついつい引き込まれてしまう。インタビューに出ている女性も、写真が何だかリアルだったし、自分でも続くような気がしてきた」とのことでした。

                読むと、思わず入会したくなる顧客インタビューとは、どういうものなのでしょうか。興味のある方は、こちらをクリックしてご覧ください。




                ※ お知らせ
                   12/18に 顧客事例セミナーを開催します。 
                    http://blog.customerwise.net/?eid=1233800 

                1クリック数千円の激戦キーワードで勝ち抜く 〜 顧客事例によるSEO対策

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                   弊社のとあるクライアントA社は、Yahoo、GoogleのPPC広告が1クリックが数千円という、日本有数の激戦区キーワードで事業を展開しています。A社の業態上、集客はネット経由だけです。

                  1クリック数千円という数字がどれぐらい凄いかというと、各々ユーザーが、なにげに100回もクリックすれば、それだけで数十万円が吹っ飛ばされる世界です。

                  もはや入札額のチキンレースが始まっているともいえる、そのキーワード市場で、A社はキーワード広告からはいち早く下りて、自然検索での上位表示を図るという方針を取っています。

                  現在の検索表示順位は堂々の第一位。見込み客視点から見れば、広告よりも自然検索の方が信頼性が高いわけで、これは理に適っています。

                  先日、このクライアントに「そんな激戦区で、どうやって検索順位一位を実現したのですか」と聞いてみたところ、「諸々のSEO対策をやっています。実はカスタマワイズに定期的に依頼している顧客事例も、重要なSEO対策の一つです」という返答が返ってきました。

                  なぜ事例制作がSEO対策になるのか、この背景には、近年、Yahoo,Googleで検索順位を評価する基準が変更された(まともになった)ことがあります。

                  以前は、大ざっぱには「被リンクが多いほど良いサイト → 検索順位が上がる」という基準でした。それを狙って、意味の無いサイトから大量にリンクをつけ、Googleの目をくらませて検索順位を上げるようなSEO手法が流行しました。

                  しかしそれを嫌ったGoogle内でホームページ内容を評価する技術が向上したのか、最近は「事業に関係あるまっとうな情報を、まっとうな形で、頻繁に更新するサイト」を良いサイトと見なすように変わりました。つまり、現在のSEO対策は、「自分の事業や製品に関係ある情報を大量、頻繁に発信し続けることが有効」という、至ってまっとうな世界になりました。

                  ここでA社が目をつけたのが顧客事例でした。顧客事例は、「製品に関係ある情報である」、「内容は明らかに顧客本位でありまっとうである」、「量が多い」という点で、いずれも、情報発信を通じたSEO対策の要件を満たしています。

                  顧客事例がSEO対策になるとは、実はあんまりそういう意識は私にはありませんでした。しかし、まっとうな情報発信が検索表示順位の向上につながるとは、良い時代になったものだと思いました。


                  私は、「引き出す」という言葉があまり好きでありません(役に立たないから)

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                    インタビュー能力を表す言葉として、「引き出す」というものがあります。

                    しかし、村中は、この「引き出す」という言葉があまり好きではありません。

                    日常、インタビューのやり方について頭の中で自問自答するときに、「引き出す」という言葉はつかいません。

                    もし村中が事例インタビューのノウハウ本を書くとしたら、その中で「引き出す」という言葉は使わないと思います。

                    テレビ番組での対談の進行ならば、「引き出す」という単語で良いと思います。「黒柳徹子の、相手の魅力を引き出すインタビュー術」、「ラリーキングの一言で核心に切り込み、相手のホンネを引き出すインタビュー術」という言い方でも良いのではないでしょうか。

                    しかし、販促物制作のための顧客事例インタビューの場合には、いま行った意味での「引き出す」は必要ないなあと思います。そういう言葉を使って考えても、作業改善にはつながりません。

                    では、事例でのインタビューの品質向上のための、実際の作業改善につながる言葉は何かというと、「言語化促進」、「言語化お手伝い」でよいのではないかと思います。


                    この「言語化促進」という考え方、ちょっと説明しにくいので、例で話してみます。


                    *** 比較例

                    経営者に、「伸びない社員はどんな社員ですか?」と質問した場合:


                    ---------------------------------------------------------------
                    +++ 悪い事例インタビューの例:

                    Q:「伸びない社員はどんな社員ですか?」

                    A: ネガティブな人ですね。人間、もって生まれた性質はなかなか変わらないということもありますが、今まで多くの社員を見てきて思ったのは、いくら優秀であってもネガティブな人は結局伸びないということです。

                    Q: 「なるほど。では、次の質問ですが、伸びる社員とはどんな人ですか?」

                    ---------------------------------------------------------------
                    +++ 良い例:

                    Q:「伸びない社員はどんな社員ですか?」

                    A: ネガティブな人ですね。人間、もって生まれた性質はなかなか変わらないということもありますが、今まで多くの社員を見てきて思ったのは、いくら優秀であってもネガティブな人は結局伸びないということです。

                    Q:「ネガティブというと、具体的には、どんな意味合いでしょうか。暗いとか、冷たいとか、反抗的だとか、口答えするとか…

                    A: 会社という組織で動いているので、私に口答えするという社員はいないです。ただ、何か、新しいことをみんなでやろうというときに、何かこう、その良いムードを壊していくようなことをすぐ言うというか…

                    Q:「『否定から入る』、ですか?」

                    A:「そう、それ!。最初に口を開くときに必ず否定的なことを言うんです」

                    Q:「ということは、ネガティブといっても、『性格が暗い』『陰気そうに見える』ということとは関係なく…」

                    A:「うん、別に雰囲気は静かでもかまわない。外見や雰囲気は関係ない。活発だから良いとということはない」

                    Q:「伸びない社員が『ネガティブな人』。ということは、伸びる社員っていうのは…」

                    A:「ポジティブな人ってことになるかな」

                    Q:「じゃあ、そのポジティブっていう言葉の具体的な意味合いなんですが…(以下、続く)

                    ------------------------------------------------------------

                    良い例と悪い例の違いは、「インタビュアーが話し手の『言葉づくり』を支援しているかどうか」です。

                    事例インタビューの最終成果物は、顧客事例の原稿、つまり「文字」です。

                    同じインタビューでも、徹子の部屋のように、インタビュー風景そのものをテレビ放映するわけではないし、阿川佐和子のこの人に会いたいのように、インタビューのやりとりそのものを記事化するわけではありません。

                    事例インタビューにおいては、「原稿化するためのネタ」が拾えればそれで良いのです。その「ネタ」とは何かというと、それは、「十分に言語化された知見、感想、事実」のことを指します。

                    この「十分に言語化された」というのがミソで、顧客事例のインタビューを受けることになる企業や個人は、ふつう、「言語化」の能力がそれほど発達しているわけではありません。

                    つまり、そのまま、しゃべらせると、原稿に変換するには不十分な、勢いだけの、定義不足の、「使えない言葉」しか言わないのが通常なのです。

                    インタビューのその場では、会話の流れの中で相手が熱気を込めて語っているので、何だか面白いように思えます。しかし、それをそのまま原稿にしてもぜんぜん面白くならない。

                    この際、極論すると、インタビューの場が「盛り上がって」、相手が「熱気をこめてしゃべっても」、そのこと自体には価値はありません。

                    先ほどの例にしても、「ネガティブな社員は伸びない」というだけだと、これってインタビューの場で話を聞いていると、何だか、面白く聞こえるのですが、文字にすると、あんまし面白くありません。そんなの、あたりまえじゃん、みたいな。これは、「勢いがいいだけの、使えない言葉」です。

                    ここに、いろいろな角度から質問を入れて、最初はあんまり使えない相手の言葉を彫刻し、「使える豊かな言語」に変換していく。

                    これが「言語化促進」、「言語化手伝い」ということです。

                    「引き出す」というのは、事例制作者である私にとっては、雰囲気だけの使えないスローガンです。

                    これを「業務改善のための、使える言葉」、「仕事が良くなるクリエイティブな言葉」に変換すると、「言語化促進」、「言語化手伝い」になるわけです。


                    ※ 余談ですが、私は「シンプル」という言葉も嫌いで、事例制作の考察の場では、ほとんど使いません。かわりに「単純にする」、「短くする」、「あっさりさせる」などと言い分けます。






                    昭和の営業、昭和のマーケティング

                    0
                      横山信宏という「目標絶対達成」を標榜する営業コンサルタントが、

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                      遊び心はゼロですが、多くの営業コンサルタント(と名乗る人)や、営業研修
                      の講師を敵に回すような内容を書いてみました。
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                      と称して、「現代の「営業」にとって最も重要なこと」というコラムを書いていました。
                      文章では、「昭和の営業」から始まります。


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                      「昭和の営業スタイル」と聞いて、多くの人はどのような印象を持つでしょうか。「GNP」というフレーズがあるので「義理・人情・プレゼント」を思い浮かべる人がいるかもしれません。「義理・人情・プレゼント」を積極活用した、泥臭い営業活動によって、お客様が観念し、「そこまで言うなら仕事をやろうじゃないか」と言ってもらう営業スタイル。これが多くの人が思い浮かべる一昔前のスタイル。いわゆる「昭和の営業」ではないでしょうか。
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                      ■ 書店に並ぶ、すごい営業本の数々が、あなたの実務にあまり役に立たない本当の理由

                      このコラムで村中が非常に反応した点が二つあります。まず次の箇所。

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                      たまに「紹介だけで仕事をもらえる技術」「売り込みしないほうが結果が出る手法」といった極端なやり方を伝授する人もいますが、これは特定の業種、業界に限られたワザです。「保険」や「車」、「英会話教材」「ネット商材」……といった商材に限られます。日本企業の大半を占める製造業や加工業の「第二次産業」、情報通信業や運輸、サービス業などの「第三次産業」といった一般企業の営業には、あまり参考にならないテクニックです。
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                      書店には、「わたしはこうして月収を2万円を月収2000万円にした」、「わたしはこうして世界No.1営業ウーマンになった」、「わたしに売れない物はない」など多くの営業の本が並んでいますが、それらの本の著者のプロフィールを見れば、その人が売っているものは、たいてい「クルマ」、「家」、「保険」、「英会話教材」など「個人や家庭にとっての高額商品」です。

                      これは書籍という商材の特性を考えると、こうなるのはやむをえない部分があります。というのも、読者は、「ものすごくたくさん売って、ものすごくたくさん儲けた、スーパー営業マンの話」を読みたいと思うわけですが、そうした「スーパー営業マン」が生まれる業界は、やはり、「扱っている商品が高額である」、「コミッション営業である」という二つの条件を満たす業界になるからです。

                      それら営業マンの武勇伝や必殺ノウハウは、書籍として読めば、おもしろく、ワクワクしますが、しかし、横山氏のいうとおり、「日本企業の大半を占める製造業や加工業の「第二次産業」、情報通信業や運輸、サービス業などの「第三次産業」といった一般企業の営業には、あまり参考にならないテクニックです」ということに、究極的にはなるでしょう。


                      ■ 書店に並ぶ、すごいマーケティング本の数々が、あなたの実務にあまり役に立たない本当の理由


                      さて、一方、書店にはマーケティングのための書籍も多く並んでいます。「読んだ瞬間、買わずにはいられなくなる、究極のコピーライティング」、「バカ売れキャッチフレーズ100選」、「小さなお店のソーシャルメディア活用法」、「タダでメディアに宣伝してもらうPR活用術」などなど。

                      これらの本の特徴は、「BtoC(個人向け商品)の会社」、「小さなお店」などを読者対象にしていることです。書籍をたくさん売ろうとする場合、「より母数が多い読者層」を狙うことになります。つまり「人数が多い市場」に売りたい。ビジネス書は1500円の低額商品ですから、見込み客の「規模」は関係ない。「数」が重要です。

                      ということは、日本でマーケティングに関心を持っている層のうち、「数」が多いのは、「ちいさなお店、零細企業」が一番で、その次は、数では劣るものの、勉強熱心さや知識欲は旺盛な「BtoC(個人向け商品)の会社のマーケティング部に勤めている人」ということになります。

                      そうした人々にアピールするには、やはり「コピーライティング」、「PR」、「ソーシャルメディア」などを題材にするのがよいといえます。

                      しかし、そうしたマーケティング本は、刺激的で面白いものの、横山氏の言うところの「日本企業の大半を占める製造業や加工業の「第二次産業」、情報通信業や運輸、サービス業などの「第三次産業」といった一般企業」、いわゆる法人向け商材(BtoB)を販売する企業のマーケティングには、あまり役に立たないといえるでしょう。


                      ■ ふつうの会社は、ややこしいことを考えずに、「信頼と実績」でよいのではないか。


                      では、BtoB向けのマーケティング書籍ですが、これは、そもそも見込み読者の「もともとの母数」が相対的に少ないので、あまり書籍にはなりません。

                      その意味では、もともとはBtoBの世界で発達したマーケティング手法である顧客事例(事例広告)が、書籍化できたのは、大変にラッキーなことでした。

                      ちなみに「事例広告」というネーミングは、BtoC、小さなお店など、より広い読者領域にアピールすることを狙ったものです。

                      さて、この「顧客事例(事例広告)」ですが、ひとことでいうと、「信頼と実績」を表現するためのマーケティング手法です。


                      実際にその商品を買った顧客が、その商品にどのようなニーズを感じ、どのような相対比較をして、どのような比較基準で選び、その後、どのように使いこなし、どのような導入効果を上げたのかを、筋道立てて説明する文章コンテンツである顧客事例(事例広告)は、企業の「信頼と実績」を表現するためには、適切な手法ではないかと考えるのです。

                      「信頼と実績」というと、「義理、人情、プレゼント」と同じぐらい、古くさく、いわば「昭和のマーケティング」ですが、法人営業はこれでいいのではなでしょうか。弊社は、信頼と実績があります。お買い求めはぜひ弊社から、と、これでいいではないかと。

                      個人的には、法人向け(BtoB)企業の場合、「キャッチフレーズ一発で、一個3000円の高額スイーツを一気に完売!」というような劇薬のようなマーケティングは手を出すべきではないと思います。



                      ■ 顧客の潜在ニーズを巧みに引き出したとしても、意味が無いことがある


                      さて、もう一つ、横山氏のコラムで興味深かったのが次の箇所です。

                      '---------------------------------------------------------------
                      また、たとえニーズを聞けたとしても、売る商材をその都度お客様に合わせてカスタマイズできるわけではありません。受注生産で仕事ができる業界も限られます。つまり相手のニーズを聞けたとしても、売る側の都合のいい商材を「売り込む」ことになるのです。「お客様の声を聞く」「お客様のニーズに合わせる」プロセスは商品開発の段階の話であり、営業プロセスにこの考えを持ち込むと、営業は混乱します。お客様の求めている要望を聞いたとしても、売り込むものがほぼ決まっているからです
                      '---------------------------------------------------------------

                      ソリューション営業の世界で、「顧客の潜在ニーズを掘り起こせ」と言われますが、しかし、ニーズを掘り起こしたとしても、それを解決する商品を持っていないのでは、販売成績にはつながりません。

                      これをひっくり返して考えると、営業マンが掘り起こして良いニーズは、あくまでも「自社製品が解決できるニーズ」だけということになります。


                      ■ 顧客事例(事例広告)は、有り物の商品を拡販するためのマーケティング手法


                      これを実行するには、顧客事例(事例広告)は非常に適切な手法なのではないでしょうか。だって、事例に出ているお客というのは、「かつて抱えていた問題・課題を、その商品で解決した人」であり、ということは、そこで語られている課題は「その商品で解決できるニーズ」に決まっているわけであり、そして、その事例を読んで共感した見込み客の抱えているニーズもまた、「その商品で解決できるニーズ」である可能性がきわめて高いといえるからです。

                      顧客事例とは、「今の、ありものの商品の、あるがままの姿で、だいすきになってくれたお客さん」を紹介して、それに共感、納得する別のお客さんを集める手法です。

                      つまり、顧客事例(事例広告)とは、「ありものの商品を売ること」に特化したマーケティング手法なのです。




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