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SDI(ソフトウエア定義ネットワーク)の販促視点からの商品分析(2)〜 ポジティブな話

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    (※ 前回エントリ 「ネガティブな話」からの続きです)

     *** SDNのニーズは「せっかくだから需用」である。

    「節目商品」「高級品」「もっとよくなる、であり、なくてはならない、ではない」という三つの条件が重なった場合、一般論として、その商品のニーズ構造は「せっかくだから」という一語に表せます。

    「せっかくだから需要」とは、BtoC商品でいえば、

    「一生に一度の結婚式、せっかくだから海外挙式!」
    「孫もついに小学一年生、せっかくだから良いランドセルを」、
    「久しぶりの海外旅行、せっかくだからリゾートホテルに泊まろう」
    などです。

    法人向け大規模商品の場合は、
    「我が社もついにERP導入、せっかくだからグローバルスタンダードに適応した物を」
    「10年ぶりの本社移転、せっかくだから次世代型のオフィスに」
    「五年に一度のネットワークインフラ更新、せっかくだからSDNを」
    となります。

    「節目需要」は「せっかくだから」という気持ちを起こさせやすいといえます。今回を逃すと、次の節目が来るまで、その高級品は買えないからです。

    また「せっかくだから」買う物は、当然、自他共に認める「高級品」「すごい商品」でなければいけません。

    しかしながら「せっかくだから需要」は窮極のところ「根拠のない需要」ともいえます。普及品を買ったとしても少なくとも「実用上の問題」は発生しないからです。


    普通の結婚式でも結婚は結婚だし、普通のランドセルでも勉強はできるし、普通のホテルだったとしても一晩寝ることは可能であり、問題はないといえばないです。

    同様に、次世代型オフィスでなくても仕事はできるし、
    グローバルスタンダードな高級かつ高価な先進ERPでなくても、そこそこな値段の普通のERPであっても、国内外の会計基準に対応しているのなら問題は無いし、
    同様に、SDNでない普通のネットワークでも、企業ネットワークは構築、運用できるわけです(だって今までそうしてきたんだし!)



    *** 「せっかくだから価値」の定式化(1) 〜【機能差と価格差の比を取る】

    「せっかくだから買う」という商品のユーザー価値を定式化するには、いくつかの方法があります。

    まずは機能差と価格差の比を取るという方法があります。


    高級品と普及品の商品価値の差を、価格差で割り算することで、つまり「費用対効果の差」となります。

    たとえば栄養ドリンク、ユンケル黄帝液の場合なら、「普通のユンケルなら500円、最高級のユンケルファンティーは3000円。だけど明日は負けられない試合だからユンケルファンティーにしよう! 成分の濃さが違う。効き目が違う。2500円の価格差の価値は十分ある!」となります。

    商品によっては、この費用対効果の差が「ほとんど0」になる場合もあります。

    スイス製の30万円する高級時計でも、中身のクオーツは日本製で原価は2000円ぐらいという話を聞いたことがあります。
    ではこの高級時計と、「中身は同じクオーツの5000円の普通の時計」を比べてみましょう。

    まず時計としての機能差は、同じクオーツを使っているのだから限りなくゼロ、一方、価格差は29万5000円。前者を後者で割ると、値は「ほとんど0」になります。

    (※ このような機能差、仕様差では説明できない価格差のことを「ブランド」「プレミア」といいます)

    では「先進の世界ナンバーワンERP」と「国内ナンバーワンERP」を比べるとどうなるのでしょうか。果たしてその価格差は機能差に対応しているのか。ERPのことはよく知らないのですが、直感的には対応していないような気がします。

    さてSDNの価値をこの定式に当てはめてみましょう。

    まず「SDNでできること ― 普通のネットワークでできること」 = 「(1)SDNでないとできないこと」を定義します。

    次に「SDNの導入費用 ― 普通のネットワークの導入費用」 = 「(2)価格差」を産出します。

    (1)を分子に(2)を分母に取ることにより、費用対効果が定義できます。

    ちなみに私はSDNというのは、普通のネットワークの2倍ぐらい高いのかと思っていたのですが、実際はそうでもないようです。意外にお値打ちなんだなと思いました。



    ** 「せっかくだから価値」の定式化(2) 〜【保守メンテの費用の差】

    高級品と普及品の「保守メンテの費用の差」に焦点を当てる考え方です。大きくは「いいものの方が長く使えて結局トクだ」という物の見方です。

    SDNという高級品の魅力は、「ネットワークの追加、更新、削除をするとき、専門SI会社に高額の費用を払わなくて済む(上手くすると、自分でできる)」ということです。

    この場合、そのメリットの数値化は、

    1.「過去5年間、普通のネットワークを使っていた時期の、ネットワーク追加、更新、削除のためにSI企業に支払った代金を合計する」

    2.「それと同じ量のネットワーク追加、更新を、SDN環境で実施した場合の費用を試算する」

    3.「保守化価格差(1 ― 2」と「通常のネットワークとSDNの導入価格差」を比べる。

    前者の方が数値が大きいならば、SDNを導入した方がトクだということになります。



    **** 「せっかくだから価値」の定式化(3) 〜 「ユーザーの意志」に着目。


    導入事例(顧客インタビュー)を通じて、SDNのユーザー価値を明確にしたいなら、取材先に次のような質問を投げかけるのがベストです。

    「御社は今まで普通のネットワークで十分に業務できていたわけです。それなら今回のネットワーク更新でも普通のネットワーク(あるいはVLAN)を導入するという選択肢もありえたわけです。なのに、そこをあえてSDNを導入したのはなぜでしょうか?」

    これは抽象的には「普及品を導入しても実用上は問題ないのに、なぜあえて高級品を買ったのか?」と聞いていることになります。

    この質問に対し、中身のある回答が返ってくれば、それが「SDNのユーザー価値」だといえます (「次世代を見据えて」とか「さらなる業務効率化を目指して」とかの回答ではダメです)。

    しかし、この質問は理論上は有効でも、実際の取材では怖くてとても使えません。

    第一に、この質問は、しっかり物を考えている人にしか回答できない、相当に「負荷の高い質問」「回答者が試される質問」です。うかつな相手に投げかけると、取材の場が混迷することがありえます。

    次に「なぜ普及にしなかったのか?」というこの質問は「せっかくだから」という動機で高級品を買ったユーザーにとっては「よけいなお世話」という他はありません。

    「一生に一度の結婚、せっかくだから挙式はハワイ」、
    「久々のオフィス移転、飛躍を期してデザイナーズオフィスへ!」、
    「世界No.1 ERPの導入でグローラーバルスタンダード対応を」
    「次世代ネットワーク、SDN導入!」
    と盛り上がっているユーザーに「別に普及品でもよかったんじゃないですか」なんて質問をしたら失礼です。場が凍り付きます。

    この質問はSDNのユーザー価値の確定のためにはきわめて有効ですが、2015年現在では、実用性が低いと言えます。



    *** SDNの販売には、「そこまでいうなら」が不可欠。

    「せっかくだから需要」の商品は、結婚式でもクルマでも家でも、価値が目に見えることの方が普通です。素敵な結婚式、かっこいいクルマ、立派な家、これらは全て目に見えますし、写真を撮ってカタログやHPに掲載することも可能です。

    これは、言い換えれば、わざわざ営業しなくても、写真を見ただけで、顧客の方が勝手に盛り上がって買ってくれるかもしれないということです。

    しかしSDNのような「目に見えない」「なんか高そう」なナゾの商品の場合、そのように顧客が勝手に盛り上がることは考えにくい。

    ということは、営業マンが働きかけなければいけません。
    この働きかけが成功しているかどうかの指標として、顧客に「そこまでいうなら」と言わせたら成功という考えがあります。

    「そこまでいうなら」とは、日参したり土下座したりして言わせるという話ではなりません。

    ニーズ状況も商品も価格も何一つ変わっていないにも関わらず、顧客が営業マンに感化されて、なぜか商品検討に乗り気になってしまったとき、つい口にしてしまう不思議な言葉、それが「そこまでいうなら」です。

    この言葉は、顧客と営業マンの一対一の関係の中で生まれるものであり、その意味で完全に営業マターであり、販促、マーケティングの付けいる余地はほぼありません。

    すなわち、現段階ではSDNの販売では、営業マンの力がきわめて重要だということになります。

    ※ 参考情報 「お客様が言う2つの「不思議な言葉」」



    **** 理想の販売状況

    SDNは、販売増進という観点だけで考えると、「メリットを論理的に訴求する」のではなく、巨大ERPのように「導入すること自体が目的、ステータス」になるのが望ましいといえます。

    みんなが「せっかくだから」と言い出すとき、それは「当然のこと」に変質するからです。

    したがって導入事例という販促物の役割は、この「せっかくだから → 当然のこと」というベクトルを加速させることにある、といえるでしょう。


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