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私は、「引き出す」という言葉があまり好きでありません(役に立たないから)

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    インタビュー能力を表す言葉として、「引き出す」というものがあります。

    しかし、村中は、この「引き出す」という言葉があまり好きではありません。

    日常、インタビューのやり方について頭の中で自問自答するときに、「引き出す」という言葉はつかいません。

    もし村中が事例インタビューのノウハウ本を書くとしたら、その中で「引き出す」という言葉は使わないと思います。

    テレビ番組での対談の進行ならば、「引き出す」という単語で良いと思います。「黒柳徹子の、相手の魅力を引き出すインタビュー術」、「ラリーキングの一言で核心に切り込み、相手のホンネを引き出すインタビュー術」という言い方でも良いのではないでしょうか。

    しかし、販促物制作のための顧客事例インタビューの場合には、いま行った意味での「引き出す」は必要ないなあと思います。そういう言葉を使って考えても、作業改善にはつながりません。

    では、事例でのインタビューの品質向上のための、実際の作業改善につながる言葉は何かというと、「言語化促進」、「言語化お手伝い」でよいのではないかと思います。


    この「言語化促進」という考え方、ちょっと説明しにくいので、例で話してみます。


    *** 比較例

    経営者に、「伸びない社員はどんな社員ですか?」と質問した場合:


    ---------------------------------------------------------------
    +++ 悪い事例インタビューの例:

    Q:「伸びない社員はどんな社員ですか?」

    A: ネガティブな人ですね。人間、もって生まれた性質はなかなか変わらないということもありますが、今まで多くの社員を見てきて思ったのは、いくら優秀であってもネガティブな人は結局伸びないということです。

    Q: 「なるほど。では、次の質問ですが、伸びる社員とはどんな人ですか?」

    ---------------------------------------------------------------
    +++ 良い例:

    Q:「伸びない社員はどんな社員ですか?」

    A: ネガティブな人ですね。人間、もって生まれた性質はなかなか変わらないということもありますが、今まで多くの社員を見てきて思ったのは、いくら優秀であってもネガティブな人は結局伸びないということです。

    Q:「ネガティブというと、具体的には、どんな意味合いでしょうか。暗いとか、冷たいとか、反抗的だとか、口答えするとか…

    A: 会社という組織で動いているので、私に口答えするという社員はいないです。ただ、何か、新しいことをみんなでやろうというときに、何かこう、その良いムードを壊していくようなことをすぐ言うというか…

    Q:「『否定から入る』、ですか?」

    A:「そう、それ!。最初に口を開くときに必ず否定的なことを言うんです」

    Q:「ということは、ネガティブといっても、『性格が暗い』『陰気そうに見える』ということとは関係なく…」

    A:「うん、別に雰囲気は静かでもかまわない。外見や雰囲気は関係ない。活発だから良いとということはない」

    Q:「伸びない社員が『ネガティブな人』。ということは、伸びる社員っていうのは…」

    A:「ポジティブな人ってことになるかな」

    Q:「じゃあ、そのポジティブっていう言葉の具体的な意味合いなんですが…(以下、続く)

    ------------------------------------------------------------

    良い例と悪い例の違いは、「インタビュアーが話し手の『言葉づくり』を支援しているかどうか」です。

    事例インタビューの最終成果物は、顧客事例の原稿、つまり「文字」です。

    同じインタビューでも、徹子の部屋のように、インタビュー風景そのものをテレビ放映するわけではないし、阿川佐和子のこの人に会いたいのように、インタビューのやりとりそのものを記事化するわけではありません。

    事例インタビューにおいては、「原稿化するためのネタ」が拾えればそれで良いのです。その「ネタ」とは何かというと、それは、「十分に言語化された知見、感想、事実」のことを指します。

    この「十分に言語化された」というのがミソで、顧客事例のインタビューを受けることになる企業や個人は、ふつう、「言語化」の能力がそれほど発達しているわけではありません。

    つまり、そのまま、しゃべらせると、原稿に変換するには不十分な、勢いだけの、定義不足の、「使えない言葉」しか言わないのが通常なのです。

    インタビューのその場では、会話の流れの中で相手が熱気を込めて語っているので、何だか面白いように思えます。しかし、それをそのまま原稿にしてもぜんぜん面白くならない。

    この際、極論すると、インタビューの場が「盛り上がって」、相手が「熱気をこめてしゃべっても」、そのこと自体には価値はありません。

    先ほどの例にしても、「ネガティブな社員は伸びない」というだけだと、これってインタビューの場で話を聞いていると、何だか、面白く聞こえるのですが、文字にすると、あんまし面白くありません。そんなの、あたりまえじゃん、みたいな。これは、「勢いがいいだけの、使えない言葉」です。

    ここに、いろいろな角度から質問を入れて、最初はあんまり使えない相手の言葉を彫刻し、「使える豊かな言語」に変換していく。

    これが「言語化促進」、「言語化手伝い」ということです。

    「引き出す」というのは、事例制作者である私にとっては、雰囲気だけの使えないスローガンです。

    これを「業務改善のための、使える言葉」、「仕事が良くなるクリエイティブな言葉」に変換すると、「言語化促進」、「言語化手伝い」になるわけです。


    ※ 余談ですが、私は「シンプル」という言葉も嫌いで、事例制作の考察の場では、ほとんど使いません。かわりに「単純にする」、「短くする」、「あっさりさせる」などと言い分けます。






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